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民医連新聞

民医連新聞

核戦争防止国際医師会議 第17回世界大会に参加して

 核兵器廃絶を求める医師たちの世界的組織・核戦争防止国際医師会議(=IPPNW)第17回世界大会が8日から3日間、フィンランドの首都 ヘルシンキで開かれました。「Mission of Physicians: War or Health?(医師の使命:戦争か健康か)」をテーマに約 43カ国から500人が集まりました。日本からは医師や医学生ら49人が参加。民医連の青年医師2人の感想を紹介します。

*東京・大田病院…中泉聡志

 世界平和を唱える米国は、核を保有し、世界の脅威となっている。世界を支配しているかのようにダブルスタンダー ドをかざす米国のみが利益を得て、一般市民には貧富の差が広がり、不平等、疫病、環境問題などを引き起こし、新たなテロリズムや紛争を生み出している。暴 力は人を切り離し、暴力とテロを生み出すのみで、多くの市民の自由が押さえつけられている中では本当の平和な社会や民主主義は育たないと感じずにはいられ ませんでした。それに追随する日本も同じです。
 しかし、多くの人たちの平和への想いは共通で、皆が一つになれば世界の小さな草の根運動が周囲の人びとを動かし、国をも動かし、世界を動かす力になるこ とも実感できました。これまで日本の平和運動を担ってきた諸先生方からさらに多くを学び、その想いを引き継げるよう活動を広げたいと思います。社会は変わ るし、変えられる。人びとの命と健康を守るために、社会に貢献することが『Mission of Physicians』と確信しました。

*大阪・耳原総合病院…中川 元

 初めて参加しました。学生時代から平和の問題に興味があり、医師になったら参加したいと思っていました。初日の レセプションでは、各国の医師と交流、「アメリカ政府に追随し憲法9条を変える政府の動きをぜひ止めて欲しい」と言葉をかけられました。改めて日本が世界 からどのように見られているのかを実感しました。また、会議では「医師の大きな役割として社会を平和にするということを果たさなければならない。長生きす るために薬を処方するように核廃絶を訴えないと」などの発言があり、医師として歩き始めた私に強いメッセージでした。

(民医連新聞 第1389号 2006年10月2日)